研究成果物

「日本の法・会計制度目的に適合した鑑定評価をめざして~先行する国際的評価基準(IFRSs、IVS等)を参考に~」のご案内


このたび調査研究第一委員会においてすすめてまいりました調査研究の成果物を作成しました。 近年、国際財務報告基準(IFRS)適用の世界的な拡大に伴って、我が国では会計基準のIFRSとのコンバージェンスが進められているとともに、任意適用に移行する企業が増えています。また、IFRSの世界的な普及が後押しし、国際評価基準IVSの存在感も強まっており、各国で意識が高まっています。このIFRSとIVSの適用拡大によって、我が国の不動産の評価も国際化が迫られております。 同時に、証券化、減損会計、賃貸等不動産の評価など鑑定評価のニーズは多様化しており、それに伴って目的に充分適合した鑑定評価が求められるようになってきています。 しかし、現実の我が国不動産鑑定業界を見ると、評価の国際化が進んでいるとは言い難く、また不注意な評価によって懲戒処分を受けた鑑定評価の例があるなど、目的適合性が高いとは言い難い評価事例も散見される様になってきているのも事実です。 本研究では、IFRSとIVS適用の動向を把握し、その特徴を学ぶとともに、現状の不動産鑑定評価のニーズに応じた各種の"求めるべき価格"について把握し、「いかにしてニーズの多様化に対応していくべきか、いかにして評価の国際化に対応していくべきか」について考察と提案を行いました。 今後の皆様方のお仕事に些かなりともお役に立てば幸いであります。

目次

平成25年4月
大阪府不動産鑑定士協会
調査研究第一委員長
仲嶋 保

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